ルビィ「理亞ちゃんと聖良さんが東京に来るんだって」

善子「え？　また？」

花丸「なんかいつも来てるずらな」

ルビィ「それでね、ルビィ閃いたの！」

花丸「なんずら？」

ルビィ「聖良さんってこないだ誕生日だったでしょ？」

花丸「たしか5月4日ずらね」

善子「ゴールデンウィークまっただなかね」

ルビィ「だから1週間遅れだけど、聖良さんのお誕生会しようよ！」

花丸「なるほどずら」

善子「でも東京でしょ？　毎度都合よく沼津まで来られるの？」

ルビィ「大丈夫！　聖良さんも理亞ちゃんも友達いないから」

善子「えっ」

ルビィ「あ、理亞ちゃんにはルビィがいるけどね、今は」

善子「……」

ルビィ「きっとおうちの誕生会しかしてないから絶対来るよ！」

善子「こいつ鬼畜か」

ルビィ「でね、花丸ちゃんと善子ちゃんにも手伝ってほしいんだけど」

花丸「マルはもちろん構わないずら。ルビィちゃんはやさしいずらね」

ルビィ「えへへぇ」

善子「やさしいか？」

ルビィ「善子ちゃんは……？」

善子「……ま、手伝ってもいいわよ。どうせ暇だし」

ルビィ「わぁい！　さっそく理亞ちゃんに言ってみるね！」

～～～

ルビィ＜理亞ちゃん、今度東京来るとき沼津にも寄れる？

　いきなりなに？あんたたちはいつもいつも……＞理亞
　東京と沼津って結構遠いのにわかってるの？＞理亞

ルビィ＜ダメかぁ……

　ダメとは言ってない＞理亞
　まあ、ついでぐらいの気持ちで行く＞理亞

ルビィ＜やったぁ！
ルビィ＜あのね、聖良さんこないだ誕生日だったでしょ？
ルビィ＜だからルビィ達でお誕生会しようかなって思ったの！

　え？姉様のお誕生会？＞理亞

ルビィ＜聖良さんきっと喜んでくれると思うんだぁ

　ふーん、いいかも、それ＞理亞

ルビィ＜もちろん聖良さんには秘密だよ！

　わかってる＞理亞
　そっちに行くスケジュール組んだら連絡する＞理亞

ルビィ＜よろしくね！理亞ちゃん！

～～～

ルビィ「聖良さんのお誕生会するから、みんなにも来てほしいんだ！」

千歌「みかんある!?」

ルビィ「あるよ！」

曜「ハンバーグある!?」

ルビィ「つくろ！」

梨子「サンドイッチ」

ルビィ「それもつくろ！」

マリー「oh！　とっても楽しそうデース！」

ダイヤ「ル、ルビィ……」

果南「どうかしたの？」

ダイヤ「わたくしのお誕生会、ルビィにやってもらったことがありませんわ……」

果南「あぁー」

ダイヤ「いえ、わかっているのです、わたくしの誕生日は元日ですからね」

果南「んむ」

ダイヤ「正月といえばおせち、ケーキもちゃんとありますし」

果南「ミスマッチだねー」

ダイヤ「どこの家庭もお正月料理が並んでいます」
ダイヤ「手作りの誕生会などやる余地がないことはわかっています」

果南「だろうねー」

ダイヤ「しかしわたくしのお誕生会より先に、蝦夷土人のお誕生会なぞをっっっ」ｷﾞﾘﾘﾘ

果南「えぞどじん……」

～～～

お誕生会前日
マックスバリュ伊豆長岡

ルビィ「マックスバリュ伊豆長岡店に来たよ！」

善子「なにげにここ寄るのは初めてね」

花丸「ジャスコずらな」

ルビィ「じゃすこ？」

花丸「よくわからないけど、おばあちゃんがそう呼んでるずら」

ルビィ「へぇー」

花丸「マルも昔はジャスコ行くずら？とかジャスコ行きたいずら！とお願いしたものずら」

善子「マックスバリュなら沼津にもあるのに」

ルビィ「あっちまで行くのはバス代が高いからダメだよ」

善子「私はあっちの方が安く済むんだけど！」

ルビィ「じゃあ善子ちゃんは一人でそっ」

善子「こっちでいいわよ！」

花丸「善子ちゃんは寂しがり屋さんずらなぁ」

善子「うるさいわよズラ丸！」

～～～

ドンキ沼津店

ﾄﾞｩﾝ!!ﾄﾞｩﾝ!!ﾄﾞｩﾝ!!ﾄﾞｩﾝ!!!!!

ヴォクシー(青色LEDダッシュボード白いモコモコドリームキャッチャーブラブラDADステッカーﾍﾟﾀｰ)

ﾄﾞｩﾝ!!ﾄﾞｩﾝ!!ﾄﾞｩﾝ!!ﾄﾞｩﾝ!!ﾄﾞｩﾝ!!ﾄﾞｩﾝ!!ﾄﾞｩﾝ!!!!!

マリー「オォーゥ、あれが伝説のドンキ族カーデスネー！」

果南「うむ」

ヤンキー（ツーブロ金髪上下スウェットラサンタバコｽﾊﾟｰ）
女ヤンキー（茶髪セミロン上下スウェット口ピアスｷﾞﾗモンエナ缶）

マリー「そしてドンキ族デース！」

果南「んむ」

マリー「でも果南も意外と似合いそうデース！」

果南「そうかな？」

マリー「今度やってみない？」

果南「んあ……」

マリー「ま、それより早くﾊﾟｰﾘｰｱｲﾃﾑを買いにいきましょ♪」

果南「そだね」

～～～

黒澤家

千歌「あのーダイヤちゃ…さん、これはここに飾り付けてもいいでしょうか……？」

ダイヤ「好きになさればよいのではなくて？」

千歌「はい……」

曜「…………」

梨子「…………」

ダイヤ「……………………」

千歌「うぅ……ルビィちゃん早く帰ってきてぇ……」

～～～

～～～

マックスバリュ伊豆長岡

ルビィ「ハンバーグ、サンドイッチ、パスタ、サラダ、あとはー……」

花丸「そういえば聖良さんって何が好きずらか？」

ルビィ「うーん、たしかラザニアとか言ってたような……」

花丸「イタリアのラザニアおいしかったずらなぁ」

ルビィ「でもラザニアってむずかしそうだよ」

花丸「そうずらなぁ……」

善子「クックック、あんたたち、てんでダメダメね……」

ルビィ「善子ちゃん、もしかしてラザニア作れるの!?」

善子「作れないわ」

ルビィ「なんだぁ」

善子「じゃなくて、相手は北海道人よ、北海道人向け料理が必要じゃないかしら？」

ルビィ「あ、そっか！」

花丸「北海道の料理といえば……ラーメン、スープカレー、ジンギスカン……」
花丸「マルセイバターサンド、白い恋人、ロイズチョコ、スープカレーチョコ……」

善子「違うわ！」

ルビィ「じゃあいったい……」

善子「北海道といえば……北海道シチューよ！！」

ルビィ「北海道シチュー？」

花丸「ずら？」

善子「待ってなさい！」

スタタﾀﾀﾀﾀﾀ

………………
………
…

ﾀﾀﾀﾀタタタ

善子「北海道シチューよ！！」ﾊﾞｰﾝ

*北海道シチュー
ハウス食品。
100%北海道産生クリームとチーズを使用。
1996年発売、シチューミクスと並ぶハウス食品の二枚看板。

ルビィ「おおーっ！」

花丸「まさに北海道ずらぁ！」

善子「世の中北海道名物料理は色々あるけど、一番の名物料理は北海道シチューよ！」

花丸「間違いないずらね」

ルビィ「興奮してきた！」

善子「さっそくシチューの材料を見に行くわよ！」

～～～

～～～

ルビィ「お肉はあとにするとして、野菜はどうしよう？」

花丸「箱には玉ねぎにんじんじゃがいもって書いてあるずら」

善子「定番ね」

花丸「間違いないずら」

ルビィ「でもせっかくなら他にも使いたいね」

花丸「北海道らしいものがいいずらかもずらけど」

善子「あら、あんたたち知らないの？」

ルビィ「うゆ？」

花丸「ずら？」

善子「その三つとも北海道が生産量日本一の野菜なのよ」

ルビィ「そうなのっ!?」

花丸「そういえばそうずらね」

花丸「他にも枝豆、とうもろこし、かぼちゃ、アスパラなんかが一位ずら」

ルビィ「さすが花丸ちゃん、知識の泉だね！」

花丸「照れるずらぁ」

善子「私は？」

花丸「どれもシチューに合う野菜ずらね」

ルビィ「さすが、北海道といえばシチューなだけあるね！」

花丸「あと北海道といえば鮭もいいかもしれないずら」

ルビィ「鮭のシチュー！　おいしそうだね！」

花丸「入れるものが決まったずらなぁ」

善子「私は？？？」

ルビィ「じゃあ、野菜は枝豆、かぼちゃ、とうもろこし、にんじんにしよ♪」

花丸「色とりどりでいいずらなあ」

善子「私は？？？？？？」

花丸「にんじん嫌いかもだから理亞ちゃんに聞いてみたらどうずら？」

ルビィ「そうだね」

☆

ルビィ＜聖良さんってにんじん食べれる？

　あたりまえでしょ、姉さまなのよ？＞理亞

ルビィ＜あとかぼちゃととうもろこしと枝豆は？

　もちろん食べれるわよ、姉さまなのよ？＞理亞

ルビィ＜理亞ちゃんは？

　食べれるわよ！＞理亞

ルビィ＜わかった、ありがと！

☆

ルビィ「大丈夫って！　他のものも聞いたけど大丈夫だって」

花丸「よかったずら」

ルビィ「鮭と北海道野菜のシチュー♪」

花丸「あ、そういえばこれも北海道が生産量一位ずらよ」

ルビィ「これもそうなの？」

善子「ねぇ私は？？？？？？？？」

ルビィ「枝豆の代わりにこれでもいいかな」

花丸「そんなにクセもないし嫌いって人も見ないし、いいと思うずら」

ルビィ「そうだね、じゃあ次は他の料理の材料も見に行こう♪」

善子「わぁたぁしぃはぁ～！？！？！？」

～～～

～～～

黒澤家

千歌「…………」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

曜「…………」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

梨子「…………」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

ダイヤ「………………」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

～～～

～～～

お誕生会当日早朝
黒澤家

ルビィ「では本日のプランを説明します」

花丸「まずシチュー班とハンバーグ班に分かれるずら」

曜「ハンバーグは任せるであります！」

善子「サンドイッチとパスタは手が空いてる人が作って」

梨子「たったいま手が空いたからサンドイッチを作る」

千歌「みかん！」

ルビィ「ルビィは途中で鞠莉ちゃんと一緒に聖良さん理亞ちゃんを車で迎えに行くからね」

マリー「ドライバーはマリーにお任せよ♪」

花丸「そのあいだにテーブルをセッティングするずら」

善子「ハンバーグとシチューはあったかいのを出すからね」

果南「ん」

ルビィ「それではみなさんよろしくお願いします！」

7人「おーっ！」

果南「んむっ」

ダイヤ「…………」

～～～

～～～

シチュー班

ルビィ「まず鮭を焼く人と野菜を準備する人に分かれよう」

善子「クックック、どうやら地獄の業火がヨハネを呼んでいるようね」


花丸「善子ちゃんが鮭を焼くそうずら」

善子「ヨハネよ」

ルビィ「じゃあついでにこれととうもろこし茹でるから見てて」

善子「任されたわ」

ルビィ「花丸ちゃんはルビィと一緒に野菜を切ろう」

花丸「かぼちゃはレンジでやわらかくするから、まずにんじんずらな」

ルビィ「がんばルビィ！」

果南「うむ」ｼﾞｰｯ

～～～

畜生ルビィで草

あっ‥濃縮された森‥

果南ちゃんだけ中身すわわになってますねぇ

ハンバーグ班

曜「玉ねぎをじっくり炒めるであります！」

千歌「こっちの玉ねぎみじん切りしたのはどうするの？」

曜「それはあとで！　炒めと生の両方使うのが渡辺流であります！」

千歌「そうなんだぁー」

梨子「…………」

千歌「梨子ちゃん何してんの？」

梨子「話し掛けないで！
梨子「いまゆでたまごの崩し具合を調節してる大事なところなの」

千歌「ふーん……みかん食べよ♪」

梨子「あと少し白身を崩す、この少しがむずかしいのよ……」

千歌「なんかヤキソバ食べたくなってきたなぁ」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

梨子「あとで作ってあげる」

千歌「やったぁ♪」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

果南「うむ」ｼﾞｰｯ

千歌「そういえばダイヤちゃんは？」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

曜「さっき廊下にいたよ」

千歌「んん？」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

ダイヤ「*#&$¥^%+」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

千歌「ダイヤちゃんが壁に話し掛けてる」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

果南「うーーーむ」

～～

黒澤家前

ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛ……

ルビィ「じゃあ迎えにいってくるね！」

マリー「すぐ戻りマース！　内浦最速とは私のことデース！」

果南「安全運転して」

ルビィ「出発すルビィ！」

マリー「ロケットスタートデース！」

ﾌﾞﾙﾛﾛﾛｵｵｫ…………

千歌「気をつけてね～」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

～～～

沼津駅

ルビィ「あ、理亞ちゃーん！」

理亞「ルビィもう来てる、どんだけ楽しみなのよ」

聖良「理亞もずっとそわそわしてましたよね」

理亞「そ、そんなことないから！」

ルビィ「ん？　なにかあった？」

理亞「いいから！　早くルビィの家に行こう！」

ルビィ「そうだね、鞠莉ちゃんに連絡する」

⎯⎯⎯⎯⎯

ルビィ＜マリちゃん、ケーキ受け取り終わった？

　もちろんコンプリートよ＞マリ
　函館シスターズはもう着いた？＞マリ

ルビィ＜いま着いたところだよ

　アンダスタン、すぐに駅に戻るわ♪＞マリ

～～～

ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛ……

マリー「ハーイ、HAKODATEシスターズ」

聖良「鞠莉さんこんにちは、お迎えありがとうごさいます」

マリー「このぐらいはロープライスのご用デース！」

ルビィ「さあ早く乗って乗って！　ウチでみんな待ってるから！」

理亞「ちょ、押さないでよルビィ」

聖良「そういえば黒澤さんの家に行くのは初めてですね、楽しみです」

マリー「イエーイ！　ローリングスタァートッ！」

ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛｵｵｫｫﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛｵｫｫｫﾝ…………

～～～

～～～

黒澤家

ルビィ「さ、どうぞおあがりください」

理亞「おじゃましまーす」

聖良「おじゃまいたします」

ルビィ「さささ、どうぞこちらへ」

…………

聖良「なんだかずいぶん静かですね」

ルビィ「………………」

理亞「………………」

…………

ルビィ「この部屋だよ、どうぞお入りください」

聖良「おじゃまし

ｸﾗｯｶｰﾊﾟｰﾝﾊﾟｰﾝﾊﾟｰﾝ

8人「聖良さん、お誕生日おめでとう！！」

ケーキ登場

9人（理亞含む）「ハッピバースデートゥーユー♪」

聖良「？？？？？？」

9人（理亞含む）「ハッピバースデー聖良さーん（ねえさまー）、お誕生日おめでとう！」

聖良「これは？」

理亞「姉さまのお誕生会だよ！　さ、早くロウソクの火を消して」

マリー「ﾊﾟｰﾘｰの主役さん、一息にお願いね」

聖良「でも私の誕生日は先週……」

千歌「まあそんなことは気にしないしないで」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

曜「友達の誕生会の予定がずれるのはよくあることだよ！」

聖良「トモダチ……？」

理亞「みんなこの日のために集まってくれたんだって！」

聖良「……友達……ありがとうごさいます……」

善子「なんかべつの意味で感謝してない？」

花丸「人生いろいろずらなぁ」

ルビィ「さぁ聖良さん、お誕生会の主役の席に座って」

理亞「今日はAqoursのみんながおもてなししてくれるんだよ」

聖良「みなさんありがとうごさいます！」

千歌「ところで聖良さんはなぜミッキーの耳をつけてるの」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

. ●＿●
(q| ˘ v ˘)乙

聖良「それは当然TDLに行ったからですよ、ティーディーエッルに」

善子「エッルて」

理亞「昨日は朝からディズニーに行って、姉さまはとても楽しんだのよ」

千歌「ふーん、そうなんだ」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

聖良「ミッキーに鼻チューしてもらえましたし、パレードでレスももらいましたよ」

曜「うわぁー、うらやましいなぁ～」

聖良「写真も撮りましたよ、ぜひ見てください」

曜「はぁーミッキーかわいい～～～」

千歌「でも耳はもうよくないかなぁ～」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

果南「んむ」

梨子「まぁまぁ、それよりお料理を運びましょう」

ルビィ「今日の料理は全部ルビィ達が作ったんだよ！」

花丸「まずはサンドイッチずら」

花丸「タマゴサンドは梨子ちゃんがこだわりにこだわって作ったずら」

梨子「はい、まずたまごは契約農家で生産されたものです」

果南「契約農家」

千歌「なんか突然語り始めた」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

梨子「ほぼ自然の中で放牧し、栄養豊富な餌で飼育した鶏たち」

梨子「その鶏が産むたまごから厳選した良質なたまごがこれです」

梨子「このたまごがいかに上質かは市販品と持ち比べるだけでわかります」

梨子「こちらが一般的に出回っている工業製品まがいの鶏卵です」

果南「工業製品まがい」

千歌「美味しんぼの意識高いキャラかな？」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

梨子「同じサイズでありながら重さがまっﾓｶﾞﾓｶﾞ」

善子「堕天幻影蜘蛛絡み！」

花丸「ナイスずら善子ちゃん、今のうちに次の料理を出すずら」

善子「ヨハネよ！」

ルビィ「おいしいパスタ作ったよ、ナポリタン！」

花丸「パスタをあらかじめ半分に折ってあるからマルも食べやすいずら」

善子「ささやかな一工夫ね」

花丸「それにサラダずらな」

聖良「サラダ？」

花丸「どうかしたずら？」

聖良「いえ、続けてください」

花丸「サラダで女子力アップの次は……」

ルビィ「メインその1はハンバーグ、曜ちゃん特製だよ」

曜「材料は普通だけど、仕込みと焼きは渡辺流であります！」

千歌「中にはチーズが入ってるんだよ」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

曜「千歌ちゃん！　ネタバレはよくないよっ！」

千歌「あははぁー、ごめんごめん」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

花丸「最後にオラとルビィちゃんと善子ちゃんで作ったシチューずら」

ルビィ「北海道産の鮭と野菜を使ったシチューなんだ！」

花丸「シチューは今あっためてるずらから、すぐ来るずらよ」

聖良「すばらしいお料理ですね、どれもおいしそうです」

ルビィ「もちろん！」

善子「クックック、これぞヴァルハラの宴！」

花丸「そこには天使いないずらよ」

千歌「シチューあったまったよ～」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

ルビィ「はーい。じゃ、お鍋こっちに持ってきちゃおう」

シチュー鍋ﾄﾞｰﾝ

理亞「わぁーっ、カラフルで本当においしそ、あっ……」

聖良「おや、鮭のシチューなんですね。いいですよね鮭、ホロッと崩れて」

理亞「…………」

聖良「野菜もカボチャ、コーン、ニンジン……も、森……なぜ森がここに…………」

ルビィ「森？」

聖良「いえ、野菜もおい、お、おいしそ、おいし、お、お……」

ルビィ「聖良さんどうしたの？」

理亞「な、なんでもないわ！　きっと姉さまは今になって昨日の疲れが出てきたのよ！」

千歌「まあまだ耳つけてはしゃいでるぐらいだしね」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

曜「気持ちはわかるなぁ～、うんうん」

ダイヤ「……………………」

聖良「森を……森を抜けなければ……」

理亞「姉さま、落ち着いて！」

聖良「腐海の毒が……障気が満ちて……」ｶﾞｸﾘ

理亞「姉さまぁ！」

～～～

黒澤家客間

聖良「………………」
聖良「………………ここは？」

理亞「ルビィのうちの客間だよ」

聖良「客間？」

理亞「姉さま、ブロッ……アレを見て気を失って……」

聖良「……ああ、思い出しました…………」
聖良「こうしてはいられません、すぐ戻りましょう」

理亞「えっ！　大丈夫なんですか姉さま!?」

聖良「友達がお誕生会を開いてくれたんです！　寝てる場合ではありません！」

理亞「でも姉さま、あそこにはブロッ……アレが！」

聖良「確かにそうです……会場にはアレが立ち塞がっています」
聖良「考えただけで手足がすくんでしまいます……」
聖良「だが！」
聖良「しかし！」
聖良「…………よく聞いてください、理亞……」

理亞「はい」

聖良「私は今から『覚悟』を言葉にします……」

理亞「ま……まさか……！」

聖良「私は今日！　今をもって！　ブロッコリーを克服します……！」

理亞「姉さまが8年2か月ぶりにその名を！　それほどの覚悟っ！」

聖良「友情の力があれば乗り越えられます！」

理亞「姉さまッ！」

聖良「たぶん」ﾎﾟｿﾘ

理亞「？　なにか言いましたか？」

聖良「何も言ってません、行きましょう」

～～～

～～～

ルビィ「あ、聖良さん！　もう大丈夫？」

聖良「せっかくのお誕生会に水を差してしまって申し訳ありません」

梨子「大丈夫です、サンドイッチは時間がたってもおいしいので！」

善子「そこは問題じゃないわよ」

理亞「さ、座りましょう姉さま」

聖良「ええ………………あら？」

理亞「どうしました？」

聖良「シチューが見当たりませんが……」

ルビィ「あ、それがさっきお姉ちゃんがいきなりね」

善子「めっちゃお腹減りましたですわーってシチュー全部食べちゃったのよ」

花丸「正確にはマルがちょっと食べてたから全部じゃないずらけど」

千歌「花丸ちゃんは5皿ぐらいだね」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

果南「大盛で」

聖良「そうだったんですか」

善子「そのあと苦しいって部屋にいっちゃったけど」

千歌「まああれだけおなかに入れればねえ」ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

ルビィ「おねぇちゃぁひどいよ、ルビィ達ががんばって作ったのに！」

聖良「そうですか、それは残念ですね……」
聖良「……本当に残念ですね……フフフ……」
聖良「フフフフフフ……アハハハハ………………ハーッハッハッハ！」

理亞「姉さま！」

聖良「ハッ……………………すみません、取り乱してしまいました」

花丸「なんだか申し訳ないずら」

聖良「大丈夫ですよ！　他の料理だってこんなにおいしそうです！」

梨子「はい、このサンドイッチで必ずやご満足いただけると思います」

聖良「このパスタもルビィさん達が作ってくれたんですよね？」

花丸「そうずら！」

ルビィ「まぜるだけのやつじゃない、1から作ったナポリタンだよ！」

聖良「具材はソーセージ、玉ねぎ、ピーマン、それから……」

理亞「それから茄子ときのこ、これで全部かな」

聖良「さすがにナポリタンに森は変わり種すぎるし、ありませんよね」
聖良「もう勝ったも同然じゃないですか」

理亞「姉さまの覚悟が消えている…………」

聖良「ふふっ……とっても楽しいお誕生会になりそうです」

. ●＿●
(q|＾v＾)乙

ﾔﾝﾔﾔﾝﾔ
ﾈｴｻﾏｻｽｶﾞﾆﾀﾍﾞｽｷﾞﾃﾞﾊ
ﾜｰｫｺﾉｻﾝﾄﾞｲｯﾁﾎﾝﾄﾆﾃﾞﾘｼｬｽﾃﾞｰｽ
ﾀﾞﾃﾝﾏﾝｻﾞｲｦﾔﾗｾﾃﾓﾗｲﾏｽｰﾖﾊﾈﾄｽﾞﾗﾏﾙﾃﾞｽｰ
ﾔｷｿﾊﾞﾂｸｯﾀﾖｰ
ｵｲｼｲﾈｰｱﾄﾖｳﾁｬﾝﾀﾍﾞﾅﾖｰ
ﾜｰｲﾔｷｿﾊﾞﾀﾞｰ
ﾂﾂﾞｲﾃﾊｶﾅﾝﾁｬﾝﾉｻｲｷｯｸｽﾌﾟｰﾝﾏｹﾞﾃﾞｽ
ﾐｶﾝﾓｸﾞﾓｸﾞ

ルビィ「善子ちゃん、花丸ちゃん、お誕生会やってよかったね！」

善子「この堕天使ヨハネにかかればどんな祝宴も最高になるのは必然よ」

花丸「なべて世は事もなしずらな」

果南「んむっ」

～～～

ダイヤの部屋

ダイヤ「うう、さすがに苦しい……」

ダイヤ「当分なにも食べられそうにないですわ……」

ﾋﾟﾛﾘﾝ

ダイヤ「聖良さんからですわ」

　今日はありがとうございました＞聖良

ダイヤ「ふふっ、さてなんのことやら」

ダイヤ「姉会議で偶然知ってはいましたが…………」

ダイヤ「まさかあれほどの拒否反応とは思いませんでした」

ダイヤ「完全にキチガイでしたわね」

ダイヤ「でも……」

ダイヤ「せっかくルビィががんばって開いたお誕生会ですもの」

ダイヤ「そんなことで台無しにしてしまうわけにはいきませんからね」

ダイヤ「さすがに強行策すぎましたが」ｳｪｯﾌﾟ

ダイヤ「しかし……」

ダイヤ「しかし…………」

ダイヤ「わたくしもルビィにお誕生会やってほしいですわぁぁぁ！！」

ダイヤ「どぅああああぁぁぁぁぁぁん！！」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

ダイヤ「おーいおいおい……ヨヨヨヨヨ…………」ｸﾞｽｸﾞｽ

ﾄﾝﾄﾝ

ｵﾈｲﾁｬｧ

ダイヤ「ルビィ？」ｸﾞｽｯ

ダイヤ「どうぞお入りなさい」ｷﾘｯ

ルビィ「あのね、ちょっといいかな？」

ダイヤ「どうかしましたか？」

ルビィ「これ作ってみたの」

プリン

ダイヤ「んまぁーっ！　わたくしのために？」

ルビィ「そういえばお姉ちゃんのお誕生会もルビィ達でやったことないなって思って」

ルビィ「すっごく遅くなっちゃったけど、ルビィとお姉ちゃんのお誕生会だよ」

ダイヤ「ルビィ、なんていい子なのでしょう！」

ダイヤ「まさに天使！　エンジェルビィですわ！」

ルビィ「えへへへっ、来年はちゃんとお誕生会やろうね！」

|c||^.-^||やっぱり【ダイルビ】なんですわよねぇ

|c||^.-^|おわり⌒°(･ω･ )°⌒

面白かった
サンキュー

良かった

乙
地味に畜生なAqoursだった

果南が終始すわってて草

仲の良い姉妹じゃないか
良かった

テンポいいし微笑ましくて良かった
乙

姉会議ってなんだよww

なぜ道産子スレは当たりが多いのか